CITY GALLERY 2320 at KOBE JAPAN 8th. to 18th. Dec. 2018
これだけおびただしい数の作品を目の前にすると、不思議に強烈なパワーと制作にかけられた時間が閉じ込められていることが、色や存在から伝わってくる。
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JR.神戸駅から2つ西のJR.新長田と言う場所をご存知でしょうか?
ここは、大震災で多くの建物が消失し、新たな街に生まれ変わった地域。
その中には、奇跡的に無事だった場所がある。
このCITY GALLERY 2320の所在地は、60年前の家が立ち並ぶ対比的な地域、
2018年に数奇な歴史のある画廊が再出発した。
オープンから3人目の企画作家に選ばれたのは、マヤコフエイジ氏。
彼はここで、巨大な廃材を床に設置、そこに段ボール30箱の
陶芸作品や彩色されたオブジェを運び込み、
連日訪れた観客のど肝を抜いた!
「世の中にこんなにも、制作の執念を感じる作家がいるのか? 」
それは、未知な国の滅亡後の世界を空から見つめるような、
閉塞感や空虚感を感じると思いきや、
意外にも手作業による作家の姿を発見した瞬間に、
安息感を得ることができる作品群のパレードを1階で見つめる。
その後、2階では、摩訶不思議な映像の連続でタイプの違う驚きを見つめる。
ここで、またしても観客に新たな経験を与える仕組みになっている。
訪問者は、改めて、画廊主から作家が眼科医であることを教えられ、
3度目の身震いを起こす展覧会に出会ったことを不覚にも
「いったいマヤコフ氏とは、何ものなのか? 」と脳裏に刻み込まれてしまう。
ここで、入念に計画されたシステムが構築されていたことが、
観客に、新たなホームワークを与えることになる、、
床の色とよく似た色の無数の陶芸作品、その中に、素材の違うものが隠されている、実は、日常のこういう小さな発見が心地よいのです。
web writing by iwasawa arimichi